【法改正や手続きなどのお知らせ】2015年3月

法改正や手続きなどのお知らせ

(1)平成27年度の雇用保険料率、労災保険料率 【4月】
平成27年度の雇用保険料率は、平成26年度のまま据え置きとなりました。
〔①一般の事業13.5%(被保険者分5%)②農林水産・清酒製造の事業15.5%(同6%) ③建設の事業16.5%(同6%)〕
同じく労災保険料率は、新年度から全 54 業種平均で0.1/1000 引下げ(4.8/1000→4.7/1000)となり、全業種中、引下げ 23 業種、引上げ8業種とされました。
その他「一人親方や海外派遣者の特別加入保険料率の改定」「労務比率の改定」「請負金額に消費税額を含まないこととする改定」など予定されています。

(2)平成27年度の健康保険料、介護保険料【協会けんぽ 4月分から】
例年3月分(4月納付分)から変更となりますが、今年度は1ヶ月遅れの平成27年4月分(同5月納付分)からとなる見込みです。今後、厚生労働大臣の認可を受け、保険料が正式に通知される予定です。

(3)有期雇用特別措置法の施行 【4月】
労働契約法により「同一の使用者との間で労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えた場合、労働者の申込により無期労働契約に転換できる(無期転換申込権)」とされています。
平成27年4月施行予定の有期雇用特別措置法により、次の場合はこの無期転換申込権が発生しないという特例が設けられます(条件や必要な届出などについては省令などの制定準備が進められています。)
①一定の条件を満たす高度専門職で、一定の期間内に完了することが予定されている業務に就く期間(上限10年)
②継続雇用の高齢者について 定年後に引き続き雇用されている期間

(4)障害者雇用納付金制度の対象事業主の範囲の拡大 【4月】
今年平成27年4月から、常時雇用している労働者数が100人を超える事業主が対象になります。
対象になると、平成28年4月から、前年度の雇用障害者数をもとに、納付金の申告・納付が必要となります。
法定雇用率を上回る場合、調整金の支給申請も可能となります。
※「常時雇用労働者数」では、週所定労働時間20時間以上30時間未満の人は1人を0.5人とカウントします。

(5)パートタイム労働法の改定 【4月】
今年4月以降、本文記事のとおり改正されます。相談体制の整備や労働契約書(雇用契約書、労働条件通知書)など採用時交付書類の見直しなどの対応が必要でないか、ご確認ください。

しおざわ事務所からのお知らせ

(1)雇用契約書・労働条件通知書など採用時の書類のアップデート
4月の法改正では、従来ない項目の追記が求められています。
この機会に採用時の書類のアップデートをご検討ください。
詳細はいつでもご相談ください。

パートタイマーなどの労務管理に関する法改正 ~改正パートタイム労働法が施行されます~

今年平成27年4月から、改正パートタイム労働法が施行されます。今回は改正の主な内容をご紹介します。

1.正社員・パートの待遇の差について

(1)「正社員との差別的取り扱いの禁止」とは?
パートタイム労働者であっても、「職務内容が正社員と同一」で「人材活用の仕組みが正社員と同一」であれば、正社員との差別的な取扱いが禁止されます。
差別的取り扱いが禁止される範囲は、「賃金の決定をはじめ、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他のすべての待遇」に及びます。
これまでは「無期労働契約を締結しているか、実質的に無期労働契約のパートタイム労働者であること」も条件とされていましたが、法改正によりこの条件が撤廃され、「有期労働契約」のパートタイム労働者も対象になりました。

(2)この法律の「パートタイム労働者」とは?
アルバイト、パート、契約社員、準社員、嘱託など名称に関係なく、「1週間の所定労働時間が同じ事業所の通常の労働者(いわゆる正社員)より短い労働者」をいいます。

(3)「職務内容・人材活用の仕組み」とは?
「職務内容が正社員と同一」かどうかは、「業務の内容と責任の範囲が同一か」どうかで判断されます。
「人材活用の仕組みが正社員と同一」かどうかは、「人事異動の有無やその範囲が同一か」どうかで判断されます。

(4)パートタイム労働者の待遇の原則
今回の法改正で、『「正社員と同視すべきパートタイム労働者」以外のパートタイム労働者』について、待遇を正社員と異なるものにするときは、「職務内容」「人材活用の仕組み」その他の事情を考慮して不合理と認められるものであってはならない、とする規定が追加されました。
 ※この記事1.(1)の対象外のパートタイム労働者

(5)「通勤手当」の取扱い
『「正社員と同視すべきパートタイム労働者」以外のパートタイム労働者』の賃金は、正社員との均衡を考慮しつつ、パートタイム労働者の「職務の内容、成果、意欲、能力、経験などを勘案して決定するよう努める必要がある」とされています。
施行規則の改正により、従来この努力義務から除外されていた「通勤手当」は、「距離や実費と無関係に一律に支給されている場合など職務の内容に密接に関連して支払われている場合」はその他の賃金同様、努力義務の対象となるとされます。

2.事業所に求められる対応

(1)雇入れ時の説明義務 
改正法では新たに、パートタイム労働者の雇入れ(更新)時に『雇用管理の改善等の措置』を説明する義務があるとされました。
具体的な内容例として下記が挙げられています。
 「賃金制度はどうなっているか」
 「どのような教育訓練制度があるか」
 「どの福利厚生施設が利用できるか」
 「どのような正社員転換推進措置があるか」など

(2)相談体制の整備と周知
改正法では新たに、上記2.(1)の『雇用管理の改善措置』等に関する事項について、パートタイム労働者からの苦情を含めた相談に応じる窓口等の体制を整備しなければならないとされました。
具体的な対応例としては下記が挙げられています。
 「担当部門を決めて対応させる」
 「事業主自身が相談担当者となり対応する」など

(3)相談窓口の周知
法改正にともなう施行規則の改正により、パートタイム労働者の雇入(更新)際に、事業主が文書の交付などにより明示しなければならない事項に、上記2.(2)の「相談窓口」が追加されます。
具体的な記載例としては下記が挙げられています。
 「相談担当者の氏名」
 「相談担当の役職」
 「相談担当部署」など

(4)公表制度と過料の新設
雇用管理の改善規定に違反している事業主に対して、厚生労働大臣が勧告しても従わない場合、厚生労働大臣は事業主の名称を公表できることとされました。
また事業主がこの法律の規定に基づく報告をしなかったり、虚偽の報告をした場合、20万円以下の過料に処せられるとする規定が新設されました。

(塩澤)

【事務所ニュース】人事労務トピックス2015年3月号を配信しました。

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2015年3月号」を配信しましたのでお知らせします。


PDFファイルを公開していますので、右上の事務所の配信ページリンクからご覧ください。

内容は下記のとおりです。

・パートタイマー等の労務管理に関する法改正 ~改正パートタイム労働法が施行されます~ 
今年平成27年4月から、改正パートタイム労働法が施行されます。今回は改正の主な内容をご紹介します。

また前号から、表面を労務管理に関するコラム記事裏面を法改正などのニュースや各種お知らせとする「2面構成」としました。
労務管理やお手続き等のご参考にお役立ていただければ何よりです。