到達年齢別 ~保険料の変更と事務手続き~

役員、従業員問わず、社会保険・雇用保険の被保険者が一定の年齢に達すると、社会保険料の変更など、所定の手続きが発生します。
今回は、到達年齢別の保険料の変更と事務手続きについて取りまとめました。

1.到達年齢別 ~保険料の変更~
(1)40歳から65歳までの介護保険料の控除
40歳以上65歳未満の健康保険加入者は、介護保険の第2号被保険者です。40歳の誕生日の前日の属する月から介護保険料の控除を開始し、65歳の誕生日の前日の属する月から控除を中止します(賞与も同様です)。

(2)60歳以上の継続再雇用と社会保険料(同日得喪)
60歳以上で退職後、同じ会社に1日も空くことなく再雇用(継続再雇用)される人については、一旦使用関係が中断したとみなし、資格喪失届・資格取得届を提出できます(「同日得喪」といいます)。これにより、再雇用後の給与に応じて社会保険料が改定されます。
 再雇用で給与が大幅に下がった人の社会保険料を当月分から相応額に切り替えることができ、在職老齢年金の受給者は支給停止額も相応額に変更されます。
継続再雇用の際は、この方法により社会保険料を引き下げるほか、①在職老齢年金 ②雇用継続給付(2.(2)の給付) ③再雇用後の賃金 の最適な組み合わせを検討し、労働条件を設定されることをお勧めします。

(3)4月1日に64歳以上のときの雇用保険料
4月1日時点で64歳以上の雇用保険一般被保険者は、その年度から雇用保険料を免除されます(事業所負担分も免除されます)。給与、賞与からの保険料控除は不要となります。

(4)厚生年金保険料の控除は70歳まで
70歳に達すると、厚生年金保険の被保険者資格を喪失します。70歳の誕生日の前日に被保険者資格を喪失し、保険料は資格喪失日の属する月の前月分まで発生します。
なお70歳以上になっても老齢基礎年金等の資格期間を満たしていない人は、資格期間を満たすまで任意加入できます。この場合の保険料は原則として全額本人負担ですが、事業主が同意すれば半額を負担して納めることができます。

(5)健康保険料の控除は75歳まで
健康保険の被保険者と被扶養者は、75歳の誕生日当日に後期高齢者医療に移行し、被保険者資格を喪失します(被扶養者は扶養から外れます)。
 このほか65歳以上75歳未満で一定の障害の状態にあることについて後期高齢者医療広域連合の認定を受けた人は認定日当日に被保険者資格を喪失します。
健康保険料は、被保険者資格喪失日の属する月の前月分まで控除します。

2.到達年齢別 ~事務手続き~
(1)40歳、65歳時点の介護保険の手続き
特に事業所側で手続きは必要ありません。

(2)60歳以降の雇用保険の手続き
雇用保険に5年以上加入している60歳以上の一般被保険者は、高年齢雇用継続給付が支給される場合があります。この給付は、賃金が60歳到達時に比べて75%未満の場合、65歳の誕生日の前日の属する月まで、本人に支給されます。
支給手続きは回数が多く、その都度申請期間が指定され、遅延すると受給できなくなることがあります。
このほか4月1日時点で64歳以上となり、保険料が免除される場合の雇用保険手続きは不要です。

(3)60歳以降、継続再雇用するときの社会保険手続き
1.(2)の社会保険の同日得喪の手続きが必要です。退職日と継続再雇用を確認できる「①就業規則、退職辞令」と「②雇用契約書」の両方または「③退職日・再雇用された日に関する事業主の証明書(事業主印の押印されたものに限る)」の提出が必要です。

(4)70歳到達時の厚生年金保険の手続き
継続して雇用されるときは、資格喪失届とともに70歳以上の被用者であることを年金事務所に届け出、以降も報酬額や賞与額について届出が必要です。また任意加入する場合はその旨の届出が必要です。

(5)後期高齢者医療移行時の健康保険料の手続き
資格喪失を届け出ます。

【事務所ニュース】2015年2月号を配信しました。

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2015年2月号」を配信しましたのでお知らせします。


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内容は下記のとおりです。

・到達年齢別 保険料の変更と事務手続き 
役員、従業員問わず、社会保険・雇用保険の被保険者が一定の年齢に達すると、社会保険料の変更など、所定の手続きが発生します。
今回は到達年齢別の保険料の変更や必要な事務手続きについて、とりまとめました。

また今号から、表面を労務管理に関するコラム記事裏面を法改正などのニュースや各種お知らせとする「2面構成」としました。
労務管理やお手続き等のご参考にお役立ていただければ何よりです。