支店や支社の労働保険、社会保険、就業規則などの一括について

 労働基準法や社会保険関連法令では、支店や支社などは独立した1個の事業場として扱われます。
 ただし、一定の条件を満たす場合は本社などで手続き等を一括することができます。
 今月号では、支社や支店の就業規則や労働・社会保険について、整理しました。

①労働保険の一括(継続時業)
 一般の工場、店舗など、特に事情がない限り継続する事業の労働保険は、支店、支社等、事業場別に成立します。
 ただし、事業主が同一で事業の種類が同じ場合など、一定の条件を満たすと、本社などに一括することができます。
 一括先の本社等の所在地を管轄する労基署に申請し、労働局長の認可を受ける必要があります。

②雇用保険の一括
 雇用保険も本来、労働保険同様、事業所別に設置する必要があります。
 ただし、人事管理が本社等で管理されている等、一定の条件を満たし、独立した事業所に該当しないと認められる場合、本社等に一括することができます。
 各支店、支社の所在地を管轄する公共職業安定所に書面で申請し、非該当の承認を受けます。

③社会保険の一括
 支店、支社で人事管理(採用、給与計算など)を行っている場合、支店・支社単位で加入する必要があります。
 この場合、支店間の異動のたび手続きが生じることになるため、厚生年金保険の加入漏れ等、発生しかねません。
 このため、一定の条件を満たす場合、各支店等の社会保険を本社等に一括する「一括適用」の制度が用意されています。
 一括先の本社などの所在地を管轄する年金事務所に申請し、一括適用の承認を受ける必要があります。
 ただし、本社で一括して人事管理を行なう場合には「本社管理」とし、本社の被保険者として管理することも可能で、こちらのほうが一般的と思われます。

④就業規則の一括
 就業規則は、常時10名以上を雇用する事業場毎に作成し、各事業場で労働者代表(過半数労働者で組織する労組のあるときはその代表者)の意見書を添えて、所在地を管轄する労基署に届け出る義務があります。支店、支社についても同様です。
 ただし、内容が同じ内容であるときなど、一定の条件を満たす場合、届け出についてのみ、本社で一括することができます。

⑤36協定の一括
 36協定(時間外、休日労働に関する労使協定)は事業場別に締結し、所在地を管轄する労基署に届け出る必要があります。
 ただし、就業規則同様、一定の条件を満たす場合は本社で一括して届け出ることができます。


 一括の制度は、それぞれ条件が異なります。多店舗展開される場合や異業種や新分野などに進出される場合、手続き等、用意に手間取ることもあるかと思われます。
 詳細はお気軽にご相談ください。

【事務所ニュース】2014.1号「支店、支社の労働・社会保険や就業規則などの一括について」

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2014年1月号」を配信しましたのでお知らせします。
(本ブログ右上のPDF版公開ページへのリンクからご覧ください。)
内容は下記のとおりです。
・支店、支社の労働・社会保険や就業規則などの一括について
ご参考になることがあれば幸いです。

終業後の研修、接待などの時間は労働時間か

労働時間」は賃金計算や健康管理、業務上災害の認定などと密接な関係があります。
所定勤務時間以外の接待や研修など、「業務の密度の低い」時間が労働時間にあたるかどうかは、過去の裁判で判断基準が確立されています。
過去の最高裁の判例を見ますと、労働時間は「労働者が使用者の指揮監督のもとにある時間」としています。そのうえで、所定労度時間「周辺の」時間帯が、労働時間なのかどうかは、従業員の行為が「使用者の指揮命令下におかれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まる」と判断しています。さらに、この基準は客観的なもので、労働契約、就業規則、労働協約等の定めなど、当事者で取り決められるものではないとしています。(三菱重工業事件最判平12.3.9)
労務管理の実務上は、その時間帯の従業員の行為が会社や上司の指揮命令下にあるかどうか(=業務性)、義務付けまたは余儀なくされた状態にあるかどうか(=拘束性、関与性)を検証し、対応していく必要があります。
どこまでが労働時間か 判断要素の一例
① 指示命令や参加義務の有無と強度
② 規則や内規上の規定の有無と強度
③ 不参加の場合の不利益取り扱いの有無と強度
④ 業務との関連性の有無と強度
⑤ 業務遂行上の必要性と強度
⑥ 法令上の義務
⑦ 業務からの解放の有無と強度

業務と関連性が薄い場合の判断基準
接待飲食研修など、業務との関連性が薄い時間帯であっても、労働時間と判断されるケースがあります。
①就業後や休日の取引先の接待
原則として、労働時間ではないものとして取扱います。ただし、労働災害に関する過去の判例などを見ますと、業務性が認められるケースもあります。
接待行為が労働時間とされる事例
・会社や上司からの特命がある場合
・接待中に明確に区別された業務時間がある場合はその時間
・幹事等としてもっぱら準備、運営、送迎を担当した場合
②終業後の社内研修(参加が強制されていない場合)
強制的な命令や指示の有無のほか、実質的に出席の強制があるかどうかで判断します。参加がまったく自主的なもので本人に委ねられていて、業務とも関連性が薄く、参加しなくとも支障がない場合には労働時間にはあたりません。
終業後の社内研修について、実質的な出席の強制があるかどうかの判断要素
・出席しない場合の不利益取扱の有無
・教育、研修の内容と業務の関連性の有無
・不参加による本人の業務の支障の有無
③全員参加が前提の終業時間後の懇親会
従業員の全員参加が前提とされている場合で、強制参加の命令があるときは労働時間と判断されます。命令のない場合でも具体的な判断は参加の強制方法や、不参加の場合の不利益取扱の程度等の要素を考慮する必要があります。幹事などが自己の職務として懇親会の準備や運営にあたる場合は、飲食接待や接待ゴルフと同様、労働時間として取り扱います。
④全員参加が前提の会社行事
懇親会と同様に取り扱います。幹事役や世話役が職務として準備・運営に当たる場合の労働時間算入についても、同様に判断します。
⑤健康診断の受診時間
労働安全衛生法に定める一般健康診断は、法令上義務付けられたものではありますが、一般的な健康の確保を目的としたもので業務との関連性はありません。このため、原則として労働時間に算定する必要はないとされていますが、従業員の健康の確保が事業の円滑な運営の不可欠な条件であることから、その受診に要した時間分の賃金を支払うことが望ましい、とされています。
対して、特殊健康診断については、事業遂行上当然実施されなければならないもので、その実施に要する時間は労働時間とされます。
⑥安全衛生教育の時間、安全・衛生委員会の開催時間
労働安全衛生法に定める安全衛生教育や、安全・衛生委員会の開催に要する時間は労働時間とされます。

【事務所ニュース】2013.12月号を配信しました。「終業後の研修、懇親会の時間は労働時間か」

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2013年12月号」を配信しましたのでお知らせします。
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内容は下記のとおりです。
・終業後の研修、懇親会の時間は労働時間か
ご参考になることがあれば幸いです。

10月の子連れ登山 蓼科山

10月は蓼科山に登ってきました。
夢の平キャンプ場で前泊し、早朝から上り始めたためか、雲海を見ることができました。

子供たちも満足した様子でした。
未就学児1名はくだりの途中、疲れが出てしまい、泣きが入りましたが、20分ほど担いで下ると満足したようで、また元気に歩いて降りました。

山頂では、八ヶ岳が雲海に浮かんでいました。
来年はこのうちどれかに登ってみるつもりです。

そろそろ、2000m級の山は寒さが厳しくなってきました。
11月からしばらく、低山ハイクを楽しむ予定です。



第三者による人事労務の審査、調査について

 職場での人事労務の法制度の実施状況は、官公庁の調査対象となるほか、地方公共団体等との公契約や、株式上場、雇用関係の助成金の申請等、外部の第三者からチェックされる機会があります。
 一言で人事労務の法制度といっても、法律・規則・通達等多岐に渡るうえ、法改正も多く、事業所の制度や規程を適宜変更していくのは大変です。
 今回は外部の第三者が人事労務の法制度の実施状況をチェックする際のポイントを簡単にまとめました。
 経営者の皆様が自主的にチェックされる場合や、労務管理を整備する際、お役立ていただければ幸いです(調査や審査全般に通じる内容のため、個別のチェックの際には必要とされない資料等も含まれています。ご了承ください)。
【第三者による調査・審査等の手順】
 通常、こういった調査や審査の際には、①まず社内規程や法定帳簿等の書類を提出させ、有無や内容を確認したうえで、②実施状況と相違ないか照合し、③結果をチェック(調査や審査等)の目的に反映させます。チェックの対象となる書類のうち、主なものは以下のとおりです。
「就業規則・賃金規程等の社内規程」、労働基準法に定められた各種の「労使協定」、「雇用契約書」、「法定帳簿(労働者名簿、賃金台帳、出勤簿)」「労災母権・雇用保険、健康保険・厚生年金保険の事業所控」「年次有給休暇の管理台帳」「定期健康診断の記録」「安全衛生管理体制関連の書類」「組織図」等
【第三者がチェックする主なポイント】
 下記のように人事労務の主な法令・制度に沿った着眼点でチェックが行なわれます。
1.就業規則
作成、届出、周知状況と記載内容のチェック
2.労働条件通知書、雇用契約書
記載内容のチェック
3.法定帳簿「賃金台帳」
記載項目、保存状況、賃金の支払状況、賃金計算等の方法等のチェック
4.法定帳簿「労働者名簿」
記載内容、保存状況、雇用状況等のチェックのほか、他の資料との照合等
5.法定帳簿「出勤簿」または勤怠管理の資料
記載内容、保存状況、勤務時間、時間外労働の管理状況等のチェック
6.年次有給休暇の取得状況
付与・消化の管理状況等のチェック
7.変形労働時間制、割増賃金の計算方法
協定または規程の作成・届出・周知状況、割増賃金計算時の分母・分子の算出方法、端数処理等のチェック
8.育児・介護休業、短時間勤務制度
制度・規程・協定等のチェック
9.退職の取扱
退職、解雇、雇い止め等のチェック
10.労働安全衛生法関連のチェック
安全衛生管理体制のチェック、定期健康診断の実施状況、記録の保存状況等のチェック
11.労使協定
代表者の選出方法等のチェック
12.労災・雇用・健保・厚生年金保険
事業所、被保険者等の加入状況、保険料等のチェック
13.男女雇用機会均等法
母性健康管理、性別による差別的措置等のチェック

 事業の態様は様々です。自主的に上記のポイントに沿って実施状況を確認される際には、事業の円滑な運営の妨げとなることのないよう、実態に即した対応が必要です。詳細はご相談ください。

事務所ニュース「人事労務トピックス2013年11月号」を配信しました。

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2013年11月号」を配信しましたのでお知らせします。
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内容は下記のとおりです。
・第三者による人事労務の調査、審査
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9月の子連れ登山 金峰山と日光白根山

9月は奥秩父の百名山・金峰山と、関東以北の最高峰・日光白根山に登ってきました。
どちらも小学生と未就学児の子連れでした。
日光白根山は五色沼に降りましたが、山頂からのガレた急なくだりは未就学児には厳しかったようで、コースタイムの1.5倍の時間がかかりました。
座禅山からのくだりもかなり急で、ロープウェーの時間もあるため、担いで下ることになりました。
頭のサイズがまだまだ大きいので、くだりでどうしてもしりもちをついてしまいます。

五色沼から座禅山に至るルートには野生の鹿がひょっこり顔を出します。


 
奥秩父の大弛峠から朝日岳を経由して金峰山へ
朝日岳手前から見える富士山

日光白根山 五色沼付近の鹿。あまり逃げません。

都道府県別の「地域別最低賃金」改定へ(厚労省)

近隣都県では、東京都10/19869円(旧850円)、埼玉県が10/20785円(同771円)となります。各都道府県の平成25年度地域別最低賃金と発効日は下記の厚労省ホームページに掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

【最低賃金と時間額を比較してチェック】
最低賃金は一部を除き時間額で定められています(産業別最低賃金の一部のみ日額あり)。
時給制の場合は、単純に比較してチェックできます。
日給制、月給制、出来高払制などの場合、下記のように時間額に換算したうえで、対象となる最低賃金額と比較します。
1.日給制の場合
「日給額÷1日の所定労働時間」と比較
2.月給制の場合
「月給額÷月平均所定労働時間」と比較
3.出来高払制その他請負制の場合
「出来高払制等で計算された総額÷対象となる総労働時間数」と比較
4.上記の組み合わせの場合
上記で計算した時間額の合計額と比較
最低賃金の計算上、除外される手当
(1)臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
(2)1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
(3)時間外割増賃金、休日割増賃金など、所定労働時間を超える時間や所定労働日以外の勤務に対して支払われる賃金
(4)深夜割増賃金など、午後10時から午前5時までの間の勤務に対して支払われる通常の計算額を超える部分
(5)精皆勤手当、通勤手当及び家族手当

【最低賃金を下回るとどうなる?】
最低賃金制度は、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者はその最低額を上回る賃金を支払わなければならないとする制度です。
最低賃金には、都道府県別の「地域別最低賃金」と産業別の「特定(産業別)最低賃金」があり、特定(産業別)最低賃金は地域別最低賃金より高い水準となっています。
この金額を下回る賃金を合意のうえで取り決めても、法律により無効とされ、最低賃金により賃金を定めたものとみなされます。
最低賃金を下回る賃金しか支払っていない場合、使用者は最低賃金との差額を支払わなければなりません。
地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、罰則(5 0万円以下の罰金)が定められています。特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。


【対象者と最低賃金減額の特例】
最低賃金は常用・臨時・パートタイマー・アルバイト等の属性、性、国籍及び年齢の区別なく適用されます。
ただし一部の方々については、使用者が所轄監督署長を経由して都道府県労働局長に申請し、許可を受けることで、個別に最低賃金の減額の特例が認められます。
最低賃金減額特例の対象となる人
1.精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い方
2.試の使用期間中の方
3.基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受けている方
のうち厚生労働省令で定める方
4.軽易な業務に従事する方
5.断続的労働に従事する方
※ご参考まで。厚労省特設サイトURLはこちらです。
http://pc.saiteichingin.info/

【事務所ニュース】人事労務トピックス2013.10号を配信しました。 『都道府県別の「地域別最低賃金」改定へ』

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2013年10月号」を配信しましたのでお知らせします。
(本ブログ右上のPDF版公開ページへのリンクからご覧ください。)
内容は下記のとおりです。
・都道府県別の「地域最低賃金」改定へ
ご参考になることがあれば幸いです。

最低賃金の改定  東京都、埼玉県

埼玉県最低賃金平成25年10月20日より、771円から785円へ改定されます。
東京都最低賃金平成25年10月19日より、850円から869円へ改定されます。

各都県の最低賃金は、各都県下の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用されるもので、常用・臨時・パートタイマー・アルバイト等の属性、性、国籍及び年齢の区別なく適用されます。
派遣中の労働者については、派遣先の事業場に適用される最低賃金が適用されます。
また、次の金額は、最低賃金に算入されません。
① 精皆勤手当、通勤手当及び家族手当
② 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
③ 1月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
④ 時間外労働、休日労働及び深夜労働の手当

8月 栗駒山に登りました。

8月は宮城の栗駒山に登りました。

家族で登りましたが、雨上がりのため、尾根までの道のりが沢のようになってしまい、靴がぬれて子供が疲労してしまいました。長女が8~9合目でギブアップしたため、私が長男をかついで残りをのぼってきました。

山頂は晴れていれば絶景、ときいていましたが、残念ながらガスに覆われておりました。

道中、アサギマダラを初めて近くで見て子供も大興奮でした。



8月はこのほか、百名山の四阿山に(ケーブルカー併用で)登ろうと近くのバラギ高原キャンプ場に前泊しましたが、翌日は雨天で断念。なかなか天候にめぐまれません。


若者の「使い捨て」が疑われる企業等への監督指導など(厚労省)

 厚労省は8/8、若者の「使い捨て」が疑われる企業等が社会問題となっていることを受けて、3つの取り組みを柱とする具体的な対策をとると発表しました。長時間勤務の是正に焦点を当てた監督指導等が実施される模様です。
 過重労働を強いる職場では、従業員に健康障害が発生した際、企業が「安全配慮義務」に違反したとして、高額な損害賠償責任を追求されることがあります。
 意図的なケースでなく、採用難などにより過重な勤務が生じている職場であっても、長時間勤務を放置した場合などは同様に責任を問われる可能性があります。
安全配慮義務
使用者に対し、従業員の生命・健康を労働災害などの/険から保護するよう配慮する義務を課するもので、労働契約法5条に規定があります。

 長時間勤務がつづくと、睡眠等休息の時間が減り、健康障害のリスクが高まるほか、人員確保に支障が生じたり、判断力や体力の低下により生産性が低下するなど、経営への悪影響も考えられます。
 労務管理の面からは、勤務時間の抑制策として以下が考えられます。
・変形労働時間制の導入など労働時間管理のみなおし
・計画年休制度の導入
・割増給与の計算方法、給与体系のみなおし
(お付き合い残業、時間稼ぎの居残りの回避)
・残業の原則禁止(強制退室、ノー残業デー)
・許可残業制の導入
などなど…
これらの取組みは、中長期的には人材の定着や採用といった面にも有効と考えられます。
※以下、厚労省の報道発表内容をまとめました。詳細は下記サイトをご覧ください。
若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組を強化(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000014323.html
【厚労省の今回の取り組みの柱】
1.長時間労働の抑制に向けて、集中的な取組を行う。
9月を過重労働重点監督月間とし、若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対し、集中的に監督指導等を実施
2.相談対応の強化
9月1日に全国一斉の電話相談を実施
3.職場のパワーハラスメントの予防・解決を推進
一層の周知啓発の徹底
【具体的な取組】
労働基準監督署及びハローワーク利用者等からの苦情や通報等を端緒に、離職率が極端に高いなど若者の「使い捨て」が疑われる企業等を把握し、監督指導を集中的に実施。「重点確認事項」として、下記を実施する。
・時間外・休日労働が36協定の範囲内であるかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導。
・賃金不払残業(サービス残業)がないかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導。
・長時間労働者については、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導。
これ以外にも、過重労働があり、労働基準関係法令違反の疑いがある企業等に対して、重点的な監督指導を実施するほか、重大・悪質な違反が確認された企業等については、送検し、公表するなど対応するとしています。

【事務所ニュース】人事労務トピックス2013.9号を配信しました。『若者の「使い捨て」が疑われる企業などへの監督指導など』

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2013年9月号」を配信しましたのでお知らせします。
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内容は下記のとおりです。
若者の「使い捨て」が疑われる企業などへの監督指導など
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7月、浅間山系と北八ヶ岳で蝶と花をみる

7月には浅間山系の湯の丸山、東篭ノ登山、北八ヶ岳の茶臼山と縞枯山を歩いてきました。
石楠花やつつじもまだ咲いており、高山の蝶もいろいろと目にしました。
浅間山系では快晴だったこともあり、360度の眺望を楽しめました。
湯の丸山の登山口にあたる地蔵峠にはキャンプ場やちいさなホテル(もちろん温泉も)もあり、山容もなだらかです。
歩いていける距離に東篭ノ登山や水ノ塔山、黒斑山の登山口のほか、池の平湿原もあり、子連れハイキングや初心者にもおススメですよ。
(麦草峠~大石峠~茶臼山~縞枯山ピストンは石がおおきく、子供には厳しかったようです。ぬかるんでいたこともあり、時間がかかりました。お子さん連れの場合は蓼科方面からケーブルで登るほうが良いかもしれません)

ミヤマシロチョウ:湯の丸山(13年7月)
クジャクチョウ:縞枯山(13年7月)

茶臼山展望台から(南)八ヶ岳を望む(13年7月)

「職場の熱中症」と法定健康診断  ~適切な実施と事後措置について~

厚生労働省によれば、平成24年度の職場での熱中症による死者は21名にのぼりました。また今夏の熱中症による救急搬送人員数は6月は前年の約2.37倍(4,265人)、7月1日~7日までは同約2.92倍(2,594人)と前年に比べ急増しています(消防庁発表)。
同省は熱中症による死傷病の多発を懸念しており、作業環境・作業そのもの・本人の健康状態の3つの観点に着目した「職場の熱中症予防対策」の的確な実施をもとめています。このうち、本人の健康状態については、下記の対策を挙げています。
①健康診断結果などからあらかじめ把握しておくこと
②熱中症の発症に影響を与える恐れのある「糖尿病」「高血圧症」「心疾患」「腎不全」などに注意すること
参考:暑さが本格化する前から職場での熱中症対策の徹底を!(厚労省) http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/h25necchuushou.html
事業主が「健康診断を実施したか」「適切な措置をとったか」は、過労や職場のメンタルヘルスについて争いとなった事案でも、重要な争点となっています。  以下、事業主にもとめられる「法定健康診断」と「健診後の措置」についてまとめました。

法定の健康診断とは?
(1)種類と診断項目
事業主は、常時使用する従業員に対して「雇入時」と「毎年1回定期」に医師による健康診断を実施するよう義務付けられています。診断項目は一覧のとおりです(このほか、特定の業務に従事する場合など、6ヶ月に1回の健診や特殊な健診項目が定められている場合があります)。
(2)省略できる項目
定期健診については医師が認める場合省略できる項目があります。また雇入れ時の健康診断から1年間は、重複する項目は省略することができます。雇入時の健康診断については省略できる項目はありませんが、別途、医師の健診をうけて3ヶ月以内の人が証明書等を提出したときは、重複する項目は省略できます。
(3)費用負担
法定健診の費用は事業主が負担します。協会けんぽ等の実施する「生活習慣病予防健診」は上記の項目を含んでおり、例年、健診費用の一部が補助されています。

健康診断実施後にとるべき措置
事業主には下記の対応が義務付けられています(5.のみ「努力義務」となっています)。
1.健康診断の結果の記録
健康診断個人票を作成し、所定の期間(5年)保存する。
2.健康診断の結果について医師などから意見聴取
異常の所見のある労働者について、健康保持のために必要な措置について医師、歯科医師の意見を聞く。
3.健康診断実施後の措置
上記による意見を考慮し、必要があるときは作業の転換、時間短縮などの措置を講じる。
4.健康診断の結果の通知
診断結果は本人に通知する。
5.健康診断の結果に基づく保健指導
特に健康の保持に努める必要がある労働者に対し、医師や保健師による保健指導を行なうよう努める。
6.健康診断の結果の所轄労働基準監督署長への報告
常時50人以上の労働者を使用する事業所は、定期健診の結果を遅滞なく所轄の労基書長に報告する(特殊健診の結果報告書は実施したすべての事業所)。
参考:健康診断による健康管理を進めよう(東京労働局パンフレット)  http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/jirei_toukei/pamphlet_leaflet/anzen_eisei/_86108.html

【事務所ニュース】人事労務トピックス2013.8号を配信しました。『「職場の熱中症」と法定健康診断~適切な実施と事後措置について~』

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2013年8月号」を配信しましたのでお知らせします。
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内容は下記のとおりです。
・『職場の熱中症」と法定健康診断 ~適切な実施と事後措置について~
ご参考になることがあれば幸いです。

6月、黒斑山~蛇骨岳から浅間山を眺める

今年6月、家族で浅間山外輪山の黒斑山~蛇骨岳を歩いてきました。
小学校低学年と未就学児各1名を連れて、2時間程度で黒斑山、そこから30分程度で蛇骨岳まで歩けます。
お奨めです。

途中、雲が晴れて浅間山(前掛山)も顔を出しました。
山頂や400メートル下のカルデラの底(?)にはアリンコよりも小さい登山者の姿が。
登ってみたいものですが、
前掛山に登って、カルデラを降りて、また外輪山に登ってと考えると我が家が普段1回の山行で登る行程3回分になってしまいます。
もう2~3年先に登れるよう、鍛錬します。



平成24年度の「脳・心臓疾患と精神障害」の労災認定の状況~36(サブロク)協定の締結・届出はお済みですか~

厚労省が21日に発表した資料によると、平成24年度の「脳・心臓疾患の労災認定件数(過重労働が原因と認定)は338件で2年連続増加」「精神障害の労災認定件数(仕事による強いストレス等が原因と認定)は475件で過去最多」となりました。
前者はいわゆる過労死等で、発症前の法定時間外の勤務時間数が重要な目安となっています。 後者についても、長時間勤務を含む「仕事内容、量の変化」を発症のきっかけとする認定が59件に及んでいます。
『平成24年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」まとめ』http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034xn0.html
ご参考まで、過重労働による脳・心臓疾患の認定と法定時間外の勤務時間数の関連性を要約すると以下のとおりとなります(参考「過重労働による健康障害のための総合対策」厚労省)
発症前1ヶ月間ないし6ヶ月間にわたって法定時間外の勤務が1ヶ月あたりおおむね45時間未満のときは発症と業務の関連性が弱い
上記の条件で1ヶ月あたりおおむね45時間を超えて長くなるほど関連性が強まる
発症前2ヶ月間ないし6ヶ月間にわたって、同じく1ヶ月あたりおおむね80時間超のとき、業務と発症の関連性が強い。
発症前1ヶ月間におおむね100時間超のときは、業務と発症との関連性が強い。
これらの時間数は、「長時間労働による問題は疲労の蓄積であり、そのリスクは睡眠時間数と関連が深い」とする医学的見地により、睡眠時間数から算出されています(「1日の睡眠時間が5時間のとき、月間の残業時間数は100時間」など。)。
経営側は従業員に対して民事上の安全配慮義務を負っていますので、過労死等の発生時には遺族から損害賠償を請求される可能性もあります。 上記の時間数を目安に、定期的に従業員の就労時間をチェックしていかれるとよいでしょう。
時間外の勤務については、法律で事業主と従業員代表の間の協定の締結と届出が義務付けられています。 この協定も、時間管理の目安になります。

【36(サブロク)協定について】
そもそも、労働基準法では法定時間を超える時間外労働を禁止しており、時間外労働および休日労働に関する協定(いわゆる36協定=サブロク協定)を締結し、届け出ることで、勤務時間を延長し、または休日に勤務させることができます。 このため、時間外・休日勤務をさせる事業場はこの協定を締結し、届け出なければなりません。
また届出の単位は「事業場ごと」となっています。 「事業場」の単位については、場所が離れているかだけでなく、労務管理が独立しているか、作業や組織が一体的・継続的か、などの要素から判断します。詳細はご相談ください。
この協定は従業員の過半数代表者と事業主の間で締結するもので、
 ①時間外または休日労働をさせる具体的な理由、
  ②対象者の業務と人数、
  ③1日、1日超3ヶ月未満、1年についてのそれぞれ延長することができる時間又は労働させることができる休日
といった内容を取り決めて、管轄の労働基準監督署に届け出、従業員に周知します。
特に③については、厚生労働大臣が期間別に限度時間を定めており、協定ではこの限度内で時間数を定めなければなりません。 たとえば1ヶ月については45時間、1年間については360時間です(一部例外あり。また自動車運転や工作物の建設等、除外される事業あり)。
この基準を超える場合、「特別条項」を締結することで、臨時的な場合、年6回以内に限り、「特別条項に定める延長時間」まで延長することができます。
「時間外労働、休日労働に関する協定届(パンフレット)」厚生労働省

事務所ニュース 人事労務トピックス2013.7月号を配信しました。

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2013年7月号」を配信しましたのでお知らせします。
内容は下記のとおりです。
・平成24年度の『脳・心臓疾患と精神障害』の労災認定の状況 ~36(サブロク)協定の締結・届出はお済みですか~
当事務所ホームページのニュースのページで配布しています。
(当ブログの右上のリンクからご覧いただけます)

ご参考になることがあれば幸いです。

大菩薩峠のハルゼミ(脱皮中)

先日、大菩薩峠から下山中、コシアブラの木で脱皮中のハルゼミを見つけました(私でなく、同行の家人が、ですが・・・)

折角ですので写真をご紹介します。虫が苦手な方は何卒ご容赦ください。

2013.5 午後2時頃 大菩薩峠から下山中 ロッヂ長兵衛付近

ただいま脱皮中・・・

キャリアアップ助成金(厚労省)

厚労省は今年度、有期雇用契約労働者等の社内でのキャリアアップ等の支援策としてキャリアアップ助成金を創設しました。
具体的には
正規雇用等転換(中小企業で一人あたり20~40万円)」「短時間正社員転換(同じく一人あたり20万円)」「パートの労働時間延長(同一人あたり10万円)」「健康診断の実施(1事業所あたり40万円)」
などのメニューが用意されています。
活用するには、所定のガイドラインに沿って、キャリアアップ管理者の配置、キャリアアップ計画の作成が必要です。
また、労働条件の設定や規則の変更など、事業所の経営上の自由が制約される局面も生じます
以前、パートタイマーの正社員登用など、同様の趣旨の助成金を受給済みの場合も、受給対象となりうるか確認されることをおすすめします。

雇用関係の助成金は、今年度に統廃合など、見直しがありました。12ページの簡略版パンフをインターネットからダウンロードできます。
平成25年度雇用関係助成金のご案内(簡略版)」厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/dl/minaosi_rifu.pdf

受動喫煙防止対策助成金(厚労省)

厚労省は5月16日、平成23年10月創設の「受動喫煙防止対策助成金」制度を下記のとおり改正しました。
労災保険加入の全業種の中小企業を対象
補助率を費用の1/4から1/2に引き上げ
交付対象を喫煙室の設置費用に限定
助成金の上限は200万円で、着工前に所轄都道府県労働局長に申請書を提出し、あらかじめ交付決定を受けておく必要があります 。
従来は飲食店、旅館等、対象業種が限られていました。
「受動喫煙防止対策助成金を拡充」厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000031xcl.html

雇用促進税制の拡充(厚労省)

雇用保険被保険者の増加に応じて税額を控除する「雇用促進税制」が拡充され、平成25年4月1日以降に事業年度が始まる法人について、雇用者の増加一人当たりの税額控除額が20万円から40万円となりました
雇用者については、「事業年度開始前に『雇用促進計画』を所轄ハローワークに提出する」「事業年度中に雇用保険被保険者数を5人(中小企業は2人)以上、かつ10%以上増加させる」など、一定の要件があります。
税理士等、専門家の方にご相談の上、検討なさってみてはいかがでしょうか。

産前・産後休業中の健康保険・厚生年金保険料を免除~平成26年4月から~(厚労省)

5月10日の政令により、来年平成26年4月1日から、産休期間 の健康保険料、厚生年金保険料が免除されることとなりました。
現在は産休終了後、育児休業取得者について申請があった場合、同様に免除されています。
※ 産前6週間、多胎妊娠のときは産前14週間と産後8週間のうち労務に従事しなかった期間のこと

【事務所ニュース】人事労務トピックス2013.6号配信しました。

今般、事務所ニュース「人事労務トピックス2013年6月号」を配信しましたのでお知らせします。
右上のリンク先の当事務所サイトからPDFファイルを配布しています。
内容は下記のとおりです。
・来年26年4月から産休中の健保料・厚年料免除へ(厚労省)
・雇用促進税制の拡充(厚労省)
・受動喫煙防止対策助成金(厚労省)
・キャリアアップ助成金(厚労省)
ご参考になることがあれば幸いです。

官公庁等のダウンロード書式について


春は人事異動の季節のためか、書式やひな形のご相談が多くなります。ご相談いただく方や顧客様にあっては、官公庁のホームページなどから書式や作例をダウンロードし、手直しして作成されることが多いようです。
コストもかからず、便利なダウンロード様式ですが、ご相談の事案では不要な項目が掲載されていることもしばしばあります。ご利用の際には目的を充分に吟味し、必要最低限な内容にとどめるよう、ご留意ください。
労務管理にかぎらず、「書式」や「ひな形」は業務の合理化・効率化には欠かせません。トラブル回避や法令順守にも役立つことが多く、当事務所でも各種の様式を作成し、ご利用をお勧めしています。
このような「書式」「ひな形」の活用は労務管理の「仕組み化」「システム化」の一種といってよいかと思います。よい面ばかりのような「システム化」ですが、東日本大震災後の復興事業に関する新聞のコラムで、専門家による興味深い指摘が紹介されていました。
いわく、「システム化の本質は『判断・決定を省略すること』にある 」そうで、システム化が進んだ組織で「判断停止・思考停止」や「度を越した手続の自己目的化」などの問題が生じるのは必然で驚くにあたらない、とのことでした。
業務や組織の運営にはシステム化と個別判断のバランスが大切、と日々痛感しております。仕組みづくりはやりがいのある仕事ではありますが、十分に危機感をもって取り組む必要があるものと再認識させられた次第です。
 ※原典は毎日新聞掲載のコラムでした。