「5年超反復更新の有期契約は本人申し出で期間の定めのない契約に転換を」労政審建議(厚労省・労政審)

厚生労働省の諮問機関である労働政策審議会は12月26日、厚生労働大臣に対し、今後の有期労働契約のルール化について表記のとおり建議しました。


建議の主な内容は下記のとおりです。法律化など、今後の動向が注目されます。

・5年超反復更新の有期契約は本人申し出で期間の定めのない契約に転換とするのが適当。各契約期間の間に6ヶ月(契約期間が1年未満の場合はその半分)の空白のある場合は通算しない。期間の通算は、本制度の導入後に締結・更新された期間から算定することが適当。

・雇い止め法理※を法律として明文化することが適当。

・期間の定めを理由とする不合理な処遇の解消

有期労働契約の内容である労働条件については、職務の内容や配置の変更の範囲等を考慮して、期間の定めを理由とする不合理なものと認められるものであってはならないこととすることが適当。



※雇い止め法理

「有期契約が無期契約と実質的に変わらない状態のとき」または「従業員が期間満了後も雇用継続を期待することに合理性があるとき」に、「客観的に合理性を欠き社会通念上相当と認められない」雇い止めは、契約更新されたものとして扱うというルール。

高年齢者の雇用基準廃止に反対する企業は導入済み企業の56.8%(東京商工会)

東京商工会議所が12月22日に発表した「高年齢者雇用に関するアンケート調査」結果の概要は次のとおりでした。


・高齢法に基づく「継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準制度」の廃止について反対の企業は、基準制度導入企業の56.8%。そのうち、「基準が廃止された場合、経営に大きな影響がある」という企業が47.4%

・基準制度が廃止された場合、大きな影響があると回答した企業の約半数が「賃金制度等の見直し」や「若年者の採用抑制」をせざるを得ないと回答。

・基準制度が廃止された場合、大きな影響があると回答した企業の66.3%が「正社員に対する不利益変更を容易にすべき」と回答。



http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/chosa/2011/231222.pdf

65歳まで希望者全員の継続雇用を雇用基準の廃止を提言(厚労省・労政審)

厚生労働省の諮問機関である労働政策審議会は1月6日、厚生労働大臣に対し、今後の高齢者雇用対策について表記のとおり建議しました。


建議は、年金の支給開始年齢の65歳への引き上げが平成25年に完了することから、雇用と年金が空白なく接続できるよう、現行の継続雇用者の判断基準を廃止し、希望者全員を65歳まで継続雇用させるよう提言したものです。

建議で、「雇用と年金が接続した者には継続するかどうか判断基準を適用する」「就業規則上の解雇事由、退職事由に該当する者は対象外とする」といった措置についても触れています。

厚生労働省はこの建議をふまえ、今国会に高年齢者雇用安定法の改正案を提出する予定です。

メンタルヘルス対応、受動喫煙対応等の充実・強化を義務化する法改正は継続審議に(政府)

政府は12月2日、「労働安全衛生法の一部を改正する法律案」を国会に提出しましたが、継続審議となりました。


改正案の概要は次のとおりです。



メンタルヘルス対策の充実・強化

・医師または保健師による従業員の精神的健康の状況を把握するための検査を行うことを事業者に義務付け(従業員の受診も義務化)

・検査結果は検査した医師又は保健師から従業員本人に通知し、本人の同意を得ない事業者への通知は禁止。

・検査結果を通知された従業員が面接指導を申出たときは、医師による面接指導の実施を事業者に義務付け。この申出を理由とする不利益取扱いを禁止。

・事業者は、面接指導の結果、医師の意見を聴き、必要な場合には、作業の転換、労働時間の短縮その他の適切な就業上の措置を講じなければならないこととする。



受動喫煙対策の充実・強化

・受動喫煙を防止するための措置として、職場の全面禁煙、空間分煙を事業者に義務付ける。

・ただし、当分の間、飲食店その他の当該措置が困難な職場については、受動喫煙の程度を低減させるため一定の濃度又は換気の基準を守ることを義務付ける。



型式検定および譲渡の制限の対象となる器具の追加

・特に粉じん濃度が高くなる作業に従事する労働者に使用が義務付けられている電動ファン付き呼吸用保護具を型式検定および譲渡の制限の対象に追加する。

労災保険料も引き下げへ(厚労省)

厚生労働省の諮問機関である労働政策審議会の労災保険部会は12月15日、労災保険率の引下げやメリット制の適用対象の拡大などの省令改正案を妥当として大臣に答申しました。


厚生労働省は省令を改正し、来年4月から施行する予定です。

労災保険料を算出するための労災保険率は、厚生労働大臣が55の業種ごとに定め、過去3年間の災害発生率などを基に、原則3年ごとに改定しています。

全55業種の平均労災保険率は、現行の1000分の5.4から1000分の4.8へ0.6ポイント引き下げとなります。

引下げとなるのは、貨物取扱事業、木材又は木製品製造業など35業種、引上げとなるのは道路新設事業、既設建築物設備工事業など8業種となっています。

また、建設業と林業で、メリット制の適用要件である確定保険料の額を、現行の「100万円以上」から「40 万円以上」に緩和し、適用対象を拡大します。

これにより、事業主の災害防止努力により労災保険料が割引となる事業場が増えるとのことです。
 

新年度の雇用保険料率は1%に引き下げ(厚労省)

厚生労働省の諮問機関である労働政策審議会の雇用保険部会は12月20日、労使が折半して負担している雇用保険料率を2/1,000引き下げ、賃金の1%とすることを決定しました(農林水産・清酒製造、建設業は別料率)。


雇用保険給付の積立金の積み立て状況などから引き下げが可能と判断したことによるものです。

厚生労働省は省令を改正し、来年4月から保険料率を引き下げる予定です。
 

健康保険料率全国平均で初の10%台に来春から(協会けんぽ)

協会けんぽは12月26日、2012年度の健康保険料率が全国平均で10.0%(2011年度は同9.5%)になるとの試算を発表しました。


高齢者医療への拠出金の増加等が原因とのことです。

新しい保険料率は都道府県別に決定され、4月納付分から適用される見込みです。



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内容は以下のとおりです。

・健康保険料率は10パーセント台に
・雇用保険料率は1パーセントに引き下げ
・労災保険料率も引き下げ
・メンタルヘルス対応、受動喫煙対応の法改正は継続審議に